【くるり】7th.『ワルツを踊れ Tanz Walzer』アルバムレビュー
くるりの7枚目、『ワルツを踊れ Tanz Walzer』です。
概要:7枚目、2007年、クラシック
2007年6月リリースの、くるり7枚目のアルバム。
オーストリアのウィーンでレコーディングが行われ、アルバム全体としてクラシックを取り入れたのが今作。
ギターの大村さんが脱退し、岸田さんと佐藤さんの二人体制で制作された。ドラマーには菊池悠也さんという方がサポートで参加している。
特徴:クラシック、だけじゃない
アルバム通してかなりストリングスが多く使われているほか、
曲の終わり方も、ジャジャジャジャーンみたいなクラシック的な曲があって、(#2、#9)ほんとにクラシックっていう印象が強いです。
しかし、もちろん#10のようにロックな曲もありますし、
#11でカントリー調の曲があると思えば、#12はラテン系の音楽になったりと、クラシックだけで終わらせない作りになっています。
レビュー
個人的にはそこまで。。。って感じ。
少なくとも、くるりとしてどんどん新しいことに挑戦していてすごく新鮮だとは思います。そういう意味で、変わり種として面白いアルバムではある。
けれども、パンチが弱い気がします。なぜ?
①ストリングス多用で甘い味付け?
ストリングスがたくさん使われていることで全体的に甘い印象を受けました。
「甘い」っていうのは、なんか子供っぽいみたいな意味で使ってます。
それに加えて、くるりはフォークロック的な曲が多いので、それが組み合わさって、ますます「甘い」味付けになっています。(あくまで個人的意見・好みです。こういうのが好きな方もいると思います。)
②メロディーの爆発力が弱い
シングル曲は#3のジュビリーだけだし、#13の言葉はさんかく こころは四角も思ったよりキャッチーさがない。
例えば他のアルバムだったら、1stの東京、3rdのばらの花、4thのWORLD'S END SUPERNOVAみたいな、くるりの代表曲になる曲がない。つまりアルバムに花が乏しいのは否めないと思う。
まとめ:バンドの進化を象徴
これまでくるりは、1枚目の等身大のロックから始まり、エレクトロニカにいったりと、彼らのやれることを模索してきたと思います。そんなくるりがクラシック的な方向に行った今作は、くるりを聴くうえでまた重要なアルバムだと思います。
しかし、そんなバンドの歴史を抜きにして聴くと、評価が分かれるところかなとは思うんですよね。実際アマゾンのレビューを見ても高評価をしている人がたくさんいるわけで。あくまで個人的にはこのアルバムはくるりの中でそこまで好きではないという感想ですが。
それともこれからスルメみたいになっていくのでしょうか。くるりのアルバムはスルメが多いと思うので。(笑)
【参考】
ワルツを踊れ Tanz Walzer - Wikipedia
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: ワルツを踊れ Tanz Walzer